手話通訳士と手話通訳者の違い

手話通訳士と手話通訳者の違い

手話通訳士は名称独占に留まる

「手話通訳士」とは資格の名称で、厚生労働省が聴力障害者情報文化センターに実施を委託している手話通訳技能認定試験に合格し、聴力障害者情報文化センターに登録している手話通訳者のことを指します。

手話通訳士は手話通訳業務を独占しているわけではなく、名称を独占しているだけであるため、この資格を持たずに手話通訳に携わっている人もたくさんいます。

手話通訳士の資格がなければ通訳ができないという場面は政見放送や裁判などのごく一部に限定されています。したがって、それ以外の手話通訳はこの資格がなくても行うことができるのです。※ただし、市役所などに登録して通訳活動する人の多くは「登録手話通訳」者として登録した上で通訳活動をしています。

資格取得は超難関

厚生労働大臣認定の手話通訳士の資格を持つ人は全国におよそ3000人います。

「手話通訳技能認定試験」は1989年(平成元年)から始まりました。

開始から現在に至るまでの平均合格率は約20%と低く、手話通訳士の資格を得ることがかなり難しいことがわかります。

この一方で、手話通訳士の資格がなくてもほとんどの場所で手話通訳の業務に携わることができるため、わざわざこのような難関試験に挑戦しない人も多いのが現状です。

各自治体登録の手話通訳者とは

都道府県には、それぞれ「都道府県認定の手話通訳者」が設置されています。

都道府県認定の「手話通訳者」になるためには主に都道府県が認定した民間機関(全国手話研修センター)が実施する手話通訳者全国統一試験に合格しなければなりません。

この試験に合格した後、都道府県の独自審査に通過して初めて「都道府県認定の手話通訳者」になることができます。

ほとんどの手話通訳者がこの試験だけを突破して全国で活躍しています。

つまり、手話通訳士の資格を持たずに、手話通訳業務を行っているということです。もちろん、手話通訳士の有資格者でもなることは可能です。

都道府県の手話通訳者認定制度には法的根拠は無く、統一されたガイドラインも存在しないため、省令によって独自の制度を設けている自治体もあるので受験の際はよく確認するようにしましょう。

また、各自治体では、手話通訳者を養成するため、手話通訳者養成講座が開講されている場合が多く、この講座を修了すると修了証が交付されます。

養成講座修了者は前述の手話通訳全国統一試験の受験資格が与えられますが、受験資格要件は他にもあるため、養成講座を受けていない者でも受験する事は可能です。

手話奉仕員とは

市町村の多くには手話奉仕員が設置されています。

市町村の手話奉仕員になるためには、市町村が実施する手話奉仕員養成講座を修了することが必要です。

手話奉仕員養成講座は入門課程と基礎課程に分かれており、基礎課程を修了すると、市町村に手話奉仕員と登録されます。

登録に際して試験を課している市町村もありますが、中には自己申請で登録できる市町村もあります。

また、厚生労働省障害者社会参加促進事業の中で手話奉仕員の養成・派遣事業を行なっている地方自治体も多くあります。

しかし、知識的、技術的な面において、手話通訳とは異なるもので、はっきりとした技術の差が見られるのが正直なところです。

民間の手話検定とは

民間資格としては、全国手話検定試験と手話技能検定という検定試験があります。

これらの検定試験は、耳の不自由な方と手話でコミュニケーションがとれるかどうかの能力を問うための検定試験であり、手話通訳の技能をはかるものではありません。

手話の基本技術の習得を目指す上でこれらの検定を受検することは自身の実力を把握する目安になるでしょう。

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by toyonokuni | 2017-09-20 05:27 | その他 | Comments(0)

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